UNDERCOVERの2004SS『Languid』

【エレガントなハリボテ服】UNDERCOVERの2003AW「paper doll」」という記事では、

  • パリコレをパロディ化
  • トレンドにピッタリハマった「クラシカル」の要素

という2つのキーワードをもとに、UNDERCOVERの2003AWシーズンの「PAPER DOLL」について書きました。

 

 

まだ読んでいない方は、ぜひ読んでみてください。

 

つづく2003AWシーズンに、UNDERCOVERが発表したコレクションのテーマは「Languld」。

 

UNDERCOVERの2004SSシーズン「Languld」

languidとは

元気のない、力のない、もの憂い、だらけた、不活発な、気乗りのしない、無関心な

引用:Weblio辞書

「Languid」にはさまざまな意味があります。

このシーズンの服は、「だらしない」と考えるとわかりやすい服です。

 

Languidを理解するための3つのキーワード

そのキーワードとはつぎの3つです。

  • 東京コンセプチュアルの進化系
  • 高橋氏が落ち込んだシーズン
 

 

それではひとつひとつ説明していきます。

 

東京コンセプチュアルの進化系

「Laguid」の服は、東京コンセプチュアル3部作の服の流れを引き継いでいる服なんです。

東京コンセプチュアル3部作というのはUNDERCOVERが1998AW〜1999AWの3シーズンにかけて発表した服たち。

詳細はつぎのとおり。

  • 1997SS 服のアタリでディテールを表現した「RELIEF」
  • 1997AW ファスナーでバラバラにできる服「EXCHANGE」
  • 1998SS リバーシブルの服「AMBIVALENCE」

 

 

ショーで登場した双子のモデルからは、1999AW「AMBIVALENCE」の雰囲気が感じられます。

 

高橋氏が落ち込んだシーズン

このシーズンのショーの直前に、高橋氏は落ち込んだそうです。

デザインをしないコンセプトだったけど、ただ伸ばしただけの服は「デザインではない」から、リハーサルを見て「これはマズイ!」って落ち込みました。

『なぜ、今「アンダーカバーなのか?」』WWD FOR JAPAN 2007年6月25日 7Pより

 

だらんと伸ばした服がコンセプトのシーズンでしたが、そんなのはデザインじゃないと落ち込んだそうです。

しかし売り上げは、高橋氏の思惑と逆行して、よかったそう。

 

終わってみれば、報道陣の評も高く、展示会での成約も鰻上り。結句、本人の杞憂に過ぎなかった。

『QUOTATION 一冊、アンダーカバー。』2014年 P43より

 

「Laguid」の服はシンプルなアイテムは、だらだらと伸ばしたような服。

そのシンプルさが消費者やバイヤーに受けたのではないでしょうか。

 

「Languid」の服が掲載された雑誌 

  • 『HUgE』 2004年4月号 P18~25
  • 『MEN’S NON-NO』 2004年 2月号 P50~57

「Laguid」の服が掲載された書籍の情報です。

今回の記事を読んで、もっと深くBUT期の服について知りたいと思っていただけたなら、探してみて下さい。

 

さいごに

  • 東京コンセプチュアルの進化系
  • 高橋氏が落ち込んだシーズン

今回の記事では、2つのキーワードをもとに、UNDERCOVERの2004SSコレクション「Languid」について書きました。  

 

ジョニオ氏は「Languid」で、東京コンセプチュアルを発展させました。
 
この次に発表したコレクションは、伝説的な連作コレクションBUT期シリーズの始まりのシーズンです。
 
 

お時間ございましたら読んでみてください。

 
 
 

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