「『20歳の自分に受けさせたい文章講義』って、どんな内容なんだろう?」
「文章を上手く書けるようになりたいけど、いい本があるかな?」
今回の記事を読んで欲しいのは、こんな方です
今回は「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読んだので、その感想を記事にしました。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」の著者、古賀史健さんとは?
「20歳の自分に~」の著者の古賀史健さんは1973年福岡県生まれ。
大学時代は映画監督を目指すも、集団での創作活動の才能の欠如から、映画監督の道を断念。
その後、出版社勤務を経てフリーランスのライターになりました。
編集者からは、「踊るような文章を書くライター」と言われることが多いです。
実は、古賀史健さんは「嫌われる勇気」の著者としても有名な方です。
僕自身は、古賀さんが「嫌われる勇気」の著者だとは知らずに読みました。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読んだ感想
「20歳の自分に~」を読んだ感想は文章を書くことは、「思考のレシピ化」だと気づかされました。
今後、文章を書いている時に迷ったら、必ず読み返す1冊です!
僕は現在27歳です。
タイトルの20歳からは7年も年を取っていますが、27歳の「今」読むことができて本当に良かったです。
あと学生時代に古賀さんみたいな方が、国語の先生だったら、確実に人生が変わっていたと思います。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」の内容
「20歳の自分に~」の内容は、
ガイダンス その気持ちを「翻訳」しよう
第1講 文章は「リズム」で決まる
第2講 構成は「眼」で考える
第3講 読者の「椅子」に座る
第4講 原稿に「ハサミ」を入れる
出典:「20歳の自分に受けさせたい文章講義」 古賀史健 著 星海新書
の5部で構成されています。
5部の内容、全てが「今すぐ、この本で得た知識をもとに文章を書いてみたい」と思う内容でした。
面白かった内容や勉強になった内容を全て書いていたらキリがないです 笑
なので僕が「20歳の自分に~」で、特に面白いと思った部分を2つだけ、ご紹介します。
文章は書くのではなく、「翻訳」すると上手く書ける
古賀史健さんは「ガイダンス」でこう書いています。
文章は書くのではなく、自分のなかにある「ぐるぐる」を ‘‘ 翻訳 ” することが大切であると。
書こうとするから書けないのであって、自分の考えを ‘‘ 翻訳 ” して、人に伝えようとすれば書けるようになる。
どうしてわれわれは書けないのか?
なぜ「話せるのに書けない!」のか?
答えは簡単だ。書こうとするから、書けないのだ。
(中略)
じゃあどうすれば文章が書けるのか?
(中略)
ぼくの結論はシンプルだ。書くことをやめて ‘‘ 翻訳 ” するのである。
文章とは、つらつら書くものではない。
頭の中の「ぐるぐる」を、伝わる言葉に ‘‘ 翻訳 ” したものが文章なのである。出典:「20歳の自分に受けさせたい文章講義」P29~31 古賀史健 著 星海新書
元の文章でも十分にわかりやすかったのですが、
僕はこの文章を読んだ時に、「思考をレシピ化すれば、いいのではないか?」と考えました。
つまり、
ぐるぐる=自分だけが作れる料理
翻訳=レシピ化
に置き換えるとわかりやすいと思いました。
誰にでも、「レシピを見ずに作れる自分だけの料理」ってありますよね?
僕の場合は「豚キムチ丼」です。
じゃあ、その「レシピを見ずに作れる自分だけの料理」の作り方を、誰かに教える時はどうするか?
他の人が作れるように、具材や作る順番を「レシピ化」して人に教えますよね。
- キムチと豚はどちらを先に炒めるのか?
- 炒める時の火は弱火、中火?それとも強火?
- 調味料は何を入れるのか?
などなど。
そうやって「レシピ化 (翻訳) 」する時に初めて、今までどうやって「レシピを見ずに作れる自分だけの料理」を作っていたかを考えます。
自分の中にあった「ぐるぐる( 自分だけが作れる料理 )」を他の人にも伝えるために、「レシピ化 (翻訳) 」する。
今までの僕の文章は、相手に「料理の具材」だけを教えて、作る過程を教えていなかった。だから、どうにもわかりづらい文章になっていたと気づきました。
今後、文章を書く時は「思考のレシピ化」を意識して、文章を書いていきます。
書く力は ‘‘ 考える ” 力
古賀史健さんは「ガイダンス」で、「書くことは、考えること」とも書いています。
われわれは、理解したから書くのではない。
理解できる頭を持った人だけが書けるのではない。
むしろ反対で、われわれは「書く」という再構築とアウトプットの作業を通じて、ようやく自分なりの「解」を掴んでいくのだ。
順番を間違えないようにしよう。人は解を得るために書くのだし、解がわからない書くのだ。おそらくこれは、世界的な文豪でも同じはずである。出典:「20歳の自分に受けさせたい文章講義」P41 古賀史健 著 星海新書
この文章を読んだときは衝撃でした!
しかし正直、「本当かな?」と思うところもありました。
でも、これを先ほどと同じく「レシピを見ずに作れる自分だけの料理」の話に置き換えて考えてみると。
「ぐるぐる( 自分だけが作れる料理 )」を「レシピ化 (翻訳) 」する時に、
-
豚肉はそのままじゃなくて切った方が、一口大になって食べやすいかも。
-
火は始めは強火で、途中から中火にしてみるか。
-
キムチの辛味だけじゃ物足りないから、コショウも入れてみようかな。
などなど。
こうやって「レシピを見ずに作れる自分だけの料理」を「レシピ化 (翻訳) 」する時に、客観視することで今までにない気づきが得られれる。
こういう風に考えると理解できました。
人は「書くことによって、考える力」が身についていく。考える力がある人と無い人で人生って、全く違いますよね。
だから、古賀史健さんは題名を「20歳の自分に受けさせたい文章講義」にしたのだと思います。
「20歳の自分に~」は今回紹介した内容以外にも、
文章を書く際の「接続詞の使い方」や「構成のコツ」など、実践的な内容も書いてあります。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」のオススメの読み方
実は僕は「20歳の自分に~」を、2回続けて読みました。
1回目は普通にパラパラと読みました。たとえ表現が分かりやすいし、文章も読みやすくて、2日で読み終わりました。
で、読み終わった後に気づいたんですよね。
参考になる情報が多すぎて、脳が全然追いつけてない!!
って 笑
なので、2回目に読むときはノートにメモにしながら読みました。
「20歳の自分に~」は各章の最後のページに、その章の内容をまとめたページがあるんです。
僕は2回目に読むときは、まず「まとめ」ページをコピーしました。
そして、その「まとめ」ページをノートに貼り付けて、本の内容を書き込みながら読みました。
※本の内容の写真を掲載したらマズイかなと思って、あえてぼかして撮影しました。
見づらくてすみません・・・。
だから「20歳の自分に~」を初めて読む方は、各章の最後にある「まとめ」ページをコピーしてください。
そして、「まとめ」ページのコピーに、本の内容を書き込みながら読むことをオススメします。そうすると本の内容の理解度がかなり変わるので。
ぜひ読むときも「書く」を意識しながら読んでください。
まとめ
さいごに古賀史健さんはこんなことも書いています。
今回ぼくは、自分の頭にあった言葉以前の「ぐるぐる」に光を当てて、言葉を与えた。
論の軸を設定し、話の流れを組み立てた。切るものは切って、補足すべきは補足した。自分の中でぼんやりと思い浮かべていた「自分の文章論」を、明確な文章としてアウトプットしていった。(中略)
「書く」というプロセスを通過した人間とそうでない人間とでは、対象についての理解度が全く違うのだ。おそらく今後のぼくは、本書の執筆を通じて得た知見を元に、これまでよりずっと面白く充実した文章を書けるようになるだろう。
出典:「20歳の自分に受けさせたい文章講義」P273~275 古賀史健 著 星海新書
正直、「書く」ことは疲れます。そしてめんどくさいし、時間もかかります。
それでも本書を読んで、これから生きていく中で「書く」ことがどれだけ重要かに気づきました。
今回は僕自身も「20歳の自分に~」の感想を、こうやって記事にして「書く」を意識しました。
そうすることで、ただ読んだままで終わる読書よりも、「20歳の自分に~」に対する理解が深まりました。
今後も、わからないことがあった時は、文章を書いて「思考のレシピ化」を目指します。
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